RAF SIMONS
2014 SPRING SUMMER
RAF SIMONSの2014年春夏コレクションが入荷してきております。
「RAF SIMONSは常に提案型のショーを行ってきました」
[ DAZED DIGITALにアップされております、RAF SIMONSとPETER SAVILLEのインタビュー動画 ]
2014SSのショーはパリ郊外にあるGagosian Galleryにて開催。これはパリコレの流れ作業的なショーの見せ方に疑問を感じ、自分達が何を求めているか、何を示したいかを明確にする為の選択でした。
憧れのアーティストである、アレクサンダー・カルダーとジャン・プルーベの作品に囲まれてのショーは単純にアートとファッションの融合という言葉だけでは片付けられないものでした。
以下はDAZED DIGITALとSTYLE.COMのインタビューからの抜粋です。
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・僕達は常に工業化が私達の生活(一生)にどう関わっていくのかが気になっています。
・(インターゾーンの定義について)私にはそれを定める事が出来ません。20年間に渡るデザイナー活動でも見つかりません。そして、私は自分自身がそれを定める方法を知る事なく終わっているのに気付きます。しかし、とても私を引きつける何かです。
・私は過去には空間と瞬間を結ぶ事をファッションを通じて行う事をトライしました。しかしここに来て再度挑戦したくなったのです。
・全てのモデルは今回自然なままです。誰も特別なヘアメイクを施していません。そして着方なども特に指示をしていません。これはカモフラージュの様に彼ら自身に偽りの知識を持たせてドレスアップするのではなく彼ら自身の若いエナジーをショーに組み込む為です。
・ファッションは楽しむものへと変化してきていると思う。それは大きな変化です。
・深く考えすぎないで欲しい。そして自然に受け止めて欲しい。この為に私達自身もショーをエンジョイした、まるでパーティーかのようにです。
・貴方方は私の服を手に取るのも無視するのも自由です。
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感覚や精神世界、その全てを言葉にして表現する事は不可能ですが、「伝えたいリテーラーELIMINATOR」として考えた時に、RAFからのメッセージはこういう事なのではないか、、、と推測しています。
2014SSは、以前の様な攻撃的なRIOT精神ではなく、「自由でフラットな精神」で作り上げたコレクション。
今という瞬間や感覚、今を形成する事象を切り取り、整然と並べたコレクションであり、何物にも支配されていない時の様に自由で、込められたメッセージには否定も肯定も、そして受け手に対する一切の強要や大袈裟に言えば要望までも存在しないものであったのではないか、と考えています。
イデオロギーに支配されていない物を定義する為のアイディアとして、コレクションの中で自然物 [ナチュラルさや自由さ] に対して人工物 [ケミカル感や工業的イメージ] といった相反するものを並置させ、上記にある「インターゾーン」を自身でも定義しようしていたのではないでしょうか。
この世の中には、カテゴライズされていない物があるのでは?
もしあるとしたならば、フラットな気持ちでいる事によって、概念に支配されていない新たな世界も探し出せるのでは?
もっと自由に考えてみてもよいのでは?
あなたにもインターゾーンが見えますか?
という提案であり、そして、本コレクションやこの考えに賛同するのもしないのも、それも、皆様の自由です。