PROPOSAL OF NEW VALUE
16.11.2014

“adidas by Tom Dixon” 2014 SPRING SUMMER
“コンセプチュアルなウエア・アイテムの数々。それらは今までにはない価値観を持っていて、新たなファッションの形を提案しています



ミラノにある19世紀の鉄道駅舎を再建した「MOST(Museum of Science and Technology)」の広大な空間で展示された際の映像

英国のプロダクトデザイナーであるトム・ディクソンとアディダスによる新たなコラボレーション ”adidas by Tom Dixon” が今冬リリース。日本国内ではELIMINATORのみの展開となります。

2013年4月に、ミラノサローネ国際家具見本市にて発表された本コラボレート。トム・ディクソンが海外出張などで実体験した不便さや苦労さをインスピレーション源にデザインした本コレクションで目指したものは、自身が語った言葉に表れています。

「それは1つのスーツケースとそれに収まる衣類だけで、1週間の旅を過ごせるようにすること」。つまり、サバイバルキットのようなコレクションを作ることでした。さらに、
「私たちは仕事や遊びに忙しく飛び回っているので、着替えについて考える時間が足りません。だからこうした状況を反映した、順応性が高い衣類が必要なのです」。

これらの言葉の通りアイテム群からは、利便性や効率性が感じられ、かつ様々なシチュエーションに対応可能な様に非常にミニマルに仕上げられています。

例えば、寝袋に変身するパッド入りのパーカや、ファスナー付の携帯用小型ポーチに収納できる超軽量のフードブルゾン、そしてコート・ジャケット・パンツ・スカート・ショーツという5WAYの機能を持つ、「ファイブ・イン・ワン」のオーバーオール、そして一枚で着方のバリエーションが作れる「リバーシブル仕様」のジャケットやTEEシャツ、ショーツ類。さらに、BAG等は機能性とコンパクトな収納性を重視し作製されており、想定される1週間分の衣類とアクセサリーが層状に収納可能な仕様となっております。

旅をするというライフスタイルから生まれたコンセプチュアルなコレクションではありますが、勿論ファッションとしてもお召し頂ける内容です。

新たな価値観を持ったアイテム群を是非実際にご覧下さい。

「S」CHAIR

「JACK」

「ETCH SHADE COPPER」

ABOUT TOM DIXON
チュニジアで生まれ、1963年にイギリスに移住。チェルシー・スクール・オブ・アートを中退し、「ファンカポリタン(Funkapolitan)」 というバンドでベーシストを務めた後、独学で溶接技術を身に着けて家具の製作をスタートしました。

1980年代半ばに、「廃品を溶接した家具のシリーズを発表する独学の有能なデザイナー」として注目されるようになりました。クリエイティブ・シンクタンク兼自作/他デザイナーの作品を販売する店舗として、「スペース(Space)」を設立。

1980年代後期までイタリアの大手家具メーカー、カッペリーニ (Cappellini) の仕事を手がけ、アイコン的な「S」チェアをデザイン。1990年代には誰もがその名を知る人物になりました。

自らの会社「ユーロ ラウンジ (Eurolounge) 」のためにデザインしたポリプロピレン製のJack (ジャック) は、トム曰く、「座ったり、スタッキングしたり、照明したり出来るもの」。時代を象徴するシンボルとなっています。

1998年にハビタ (Habitat) 社デザイン部門のトップに任命され、その後クリエイティブ・ディレクターに就任。2008年まで在任し、ハビタ・ブランドの若返り推進チームの顔を務めました。

2000年には功績が認められて、女王陛下から大英帝国勲章を授与されています。

2002年に自らの名前を冠したデザイン会社を設立して以降、活躍に拍車がかかり、このトム・ディクソン・ブランドから、Mirror Ball (ミラー・ボール)、 Copper Shade (カッパ ー・シェイド)、Wingback (ウィングバック) チェア、Beat (ビート) ライトなど、アイコン的なデザインが次々に生まれています。現在63カ国で製品を販売し、英国、米国、香港にオフィスを開設しています。

2004年、トム・ディクソン社はスウェーデンに本拠を置く民間投資会社プロヴェンタス (Proventus) とタッグを組んで、デザイン・リサーチ (Design Research) を設立。トムがクリエイティブ・ディレクターに就任しました。トム・ディクソン・ブランド傘下のインテリアデザイン部門として、デザイン・リサーチ・スタジオ (Design Research Studio) があります。

トムの作品は世界中の有名な美術館や博物館に購入されており、ヴィクトリア&アルバート博物館、ニューヨーク近代美術館 (MoMA) 、東京国立近代美術館、パリのポンピドゥーセンターなど、世界各地で常設展示されています。

ソーホー・ハウス・グループ (Soho House Group) のショーディッチ・ハウス(Shoreditch House)、オールド・ボンド・ストリートにあるジョゼフ (Joseph) の旗艦店、ロンドンの王立美術院のレストラン、香港のセントラルにあるプールバー、タスマニア・ボールルーム (Tazmania Ballroom) 人気シェフ、ジェイミー・オリヴァーの新レストラン、バルベコア (Barbecoa) など、デザインの実績多数。最近、デザイン・リサーチ・スタジオにとって初めてのホテル・プロジェクトを獲得。米国ホテル業界の巨人、モーガンズ・ホテル・グループ (Morgan’s Hotel Group) とのコラボレーションにより、テムズ河畔にあるアイコン的なシー・コンテナーズ・ハウス (Sea Containers House) をリデザインしており、2013年後半に完成予定です。

近年の受賞・指名歴には、ロンドン・デザイン・ミュージアムの「デザイナー・オブ・ザ・ イヤー」、ニューヨーク国際現代家具見本市 (ICFF) の「ベスト・ライティング・デザイン」、「Elle Decoration (エル・デコレーション) 」誌の「ベスト・アクセサリー」、「Architektur & Wohnen (アーキテクトゥール&ヴォーネン) 」誌の「デザイナー・オブ・ザ・イヤー2008」 などがあります。またロンドン芸術大学から博士号も授与されています。