" THE PROOF "
26.02.2022


“THE PROOF”
Peter De Potter, Tigran Avetisyan, Tsutomu Moriya
UMBRO + 3 great artists collaborate
Special T-shirts produced by ELIMINATOR to be launched on 26th Feb.


UMBROが偉大な3アーティストとコラボレーション。
■RAF SIMONSのヴィジュアルイメージを作り上げたアーティストPeter De Potter ( ピーター・デ・ポッター )、■”NO”を謳いアンチなメッセージを発信する活動家的ファッションデザイナーTigran Avetisyan ( ティグラン・アベティスヤン ) 、■自身のルーツの探究に端を発し、人類学・民俗学を取り入れたアブストラクトアートを展開するステンシルアーティスト守矢努 ( Tsutomu Moriya ) を起用。ELIMINATORのプロデュースによる、特別な3つのTシャツを発売致します。

海外買い付けを進める中で出会った、ELIMINATOR 21年の歴史の中で繋がりの深いアーティストを招き、UMBROのTシャツをキャンバスとしたアートを制作頂きました。作品は三者三様ですが、いずれも個のルーツに触れ、個の未来を示唆するアートワークとなっています。各アーティストのメッセージを理解して、もしくは理解しようとする行為の中で、自分自身を証明 ( PROOF ) するTシャツとしてご活用頂けたら、という想いで製作しました。

■コラボレートアーティストと作品について

The title of the portrait is ‘Anti Ashes’ / 2013
1) Peter De Potter ( ピーター・デ・ポッター ) : グラフィックにおけるRAF SIMONSのイメージを作り上げたビジュアルアーティスト

1970年生まれ、アントワープ王立芸術アカデミー出身。Peter De Potterは、Raf Simonsの古くからの友人であり、同ブランドのメインヴィジュアルイメージ・グラフィックデザインを2001年から2010年まで手掛けました。さらに、相談役、コンセプトメイキングのアシストも担当していました。また、i-DやArena Homme Plusにコントリビューターとしても参加するビジュアルアーティストです。彼の作品は抽象芸術やパンク精神、ポップの精神、様々な世代の精神、抗議運動の精神などからインスパイアされています。そのメッセージ性の高い世界観とデザインはファッションとアートの世界をクロスオーバーさせ、RAF SIMONSのブランドイメージの大部分を担っていた事は間違いない事実です。Raf Simonsとの関係性は継続しており、Raf Simons が参画して以降のPRADAのコレクションでもアーティストとして活躍中です。

今回のコラボレートアイテムで使用した「 i’m building 」は、2016年に制作されたアートワークです。精神的にも肉体的にも強さを得て、自身を創造する必要性について触れた作品です。
Peter De Potterの作風は、主に青年の写真とワード、そして幾何学グラフィックなどをコラージュする構成が主流ですが、今作はタイポグラフィーをフィーチャーした内容です。
「 i’m building 」と書かれたタイポグラフィー。文字はブルブルと波打ったデザイン、そして大小5種類のサイズが存在しており、それらをレイヤーし多次元空間を表現しているかのようです。
また、前身頃の胸に書かれた「 LEAVE BEHIND THE RUINS 」 ( 廃墟を残して ) は2020年の作品です。この場合の廃墟は地球の事を指し、人が向かう次なるステージへ進化する予言のようなメッセージです。
シンプルながらもPeter De Potterらしい未来に向け、希望を込めたポジティブなメッセージ性のある作品となっています。

商品ページ
https://www.eliminator.co.jp/products/detail.php?product_id=998

2)Tigran Avetisyan ( ティグラン・アヴェティスヤン ) : アンチを軸にウエアを通してメッセージを発信する活動家的デザイナー

Tigran Avetisyanはモスクワ出身。ロンドンのセントラル・セント・マーチンスを2012年に卒業。同校内では数人しか開催する事が許されない卒業コレクションで、LVMHのスポンサー賞を獲得しました。
彼の作品はコンセプチュアルで、市場商品としての衣服の性質を探求しています。その結果、彼の作品は自己反省的であり、加速し続けるファッション業界のスピードと欲深さについて、皮肉や提案をメッセージとして込めた、とてもユーモアに満ちたものとなっています。彼は衣服を商品として扱い、破壊的で示唆に富むコレクションを作る為にマーケティング言語を使用します。
「それが私にとって最も重要なプロセスです。それが、私の背中を押してくれるのです。新しいアイデアを出すことは、私自身にとっても意味のある事なのです。その意味で、私の仕事の最大の意義は、自分自身を喜ばせる事にあります。もちろん、私のアイデアに興味を持ってくれる人がいる事は、とても有り難いことですが、何かに抗議しようという意図は必ずしも持っていません」。と語っています。

今回のコラボレートアイテムで使用したアートワークは、ティグラン・アヴェティスヤンによるオリジナルのワードです。
ティグラン・アヴェティスヤンのシグネチャーとも言うべき、ハンドペイントアートを昇華プリントで忠実に再現しました。下記はデザイナー自身による解説です。
"Freedom of Choice "という言葉をもじって企画しました。選択する能力というのは、どういうわけか消費主義社会における究極の美徳と考えられています。私たちの生活は、常に自分自身を改革していく覚悟の上に成り立っています。これは残念ながら、大企業が私たちを操作し、彼らの製品を消費するよう強制している方法でもあります。ファッションの場合、私たちは半年ごとにスタイルを変えるように要求されています。ですから、"Freedom of No-Choice "というスローガンに込めた意味は、私達が購入するものによって自分のアイデンティティを選択するのだという前提の上で、選択するプロセスに関与しない事で、何か解放されるような気がします。無意味に変わらない事にこそ、パンクの精神があるのです。

これらは、TIGRANが多用する弁証法的メッセージであり、受動的ではなく、能動的である必要性を問う内容であると考えます。「選択をする事の自由があるのに選択をさせられている。本質的に物事を理解しないまま選択をしてはいないか」。となり、コントロールされている事に気付けない事への危惧を発信しています。
前身頃の左胸には「NO」と「鳩」が交差するアートワーク。「NO」は、TIGRAN AVETISYANがよく用いるワードですが、これはイデオロギーに捕われ過ぎて何の疑問も持たずに、日常を当たり前の様に受け入れて生活してしまう事への注意喚起の意味で使用しています。そこに平和の象徴でもある「鳩」を同居させ、人を攻撃するのではなく、愛ある示唆を希望と共に表現しようとしているTIGRANらしいアイコンです。

商品ページ
https://www.eliminator.co.jp/products/detail.php?product_id=997

3)Tsutomu Moriya ( 守矢 努 ) : 日本を代表するステンシルアーティスト

1969年生まれ。神奈川県出身。東京在住。ルーツは長野県諏訪市。
桑沢デザイン研究所卒業後、アートディレクター/デザイナーを経て、近年ではステンシルワークを中心にアーティストとして活動の幅を広げ、多方面から評価を得ている。さらに、自身のルーツの探究に端を発した、人類学・民俗学などの様々な視点を取り入れたアブストラクトアート作品を制作している。クラフトマンシップに拘り、想いを込めて、祈るように制作された作品群は、手に取る者の精神性に訴えかけるものである。

2017年06月 初の個展 STARDUST 東京
2017年08月 企画展DR.DRIPPINGS CASSETTE TAPE TOWER 東京
2017年09月 巡回展STARDUST 高松
2018年02月 個展 Poetry of Anarcho 福岡
2018年04月 企画展 Welcome to Florida 東京
2018年10月 個展 Atavism/Bricolage/Chaosmos/Flux/Obscure 東京
2019年11月 個展 Something is calling 東京
2022年01月 個展 Pottery & Stencil -Seven Wonders of Pottery & Stencil- 東京

今回のコラボレートアイテムで使用した作品は本コラボレートの為に制作されたアブストラクトアートです。作品のスローガンは、“Chaos...Something is calling…" (作品は現在、OIL by 美術手帖で販売されています)。
全ては生まれた瞬間から、全てカオスの方向に向かっている。過去・現在・未来といった直線的な時間軸ではなく、始まりも終わりもなく永遠に循環する円環的時間軸、まるで宇宙発生以前の全てが混沌とした無秩序状態を表現するかのように、Chaosというワードを中心にした螺旋モチーフが特徴的です。素粒子レベル ( 最小から無限 ) で全ての物事の根幹を考えるきっかけとなる様なアートワークとなっています。
また、幾重にも塗り重ねられたアートの層に、メッセージワードが隠れています。画面中央にあるChaosの他にアートに忍ばせた名言は、マザー・テレサの言葉です。
Let us always meet each other with smile for the smile is the beginning of love.
いつも笑顔で会おう。笑顔は愛のはじまりだから。

商品ページ
https://www.eliminator.co.jp/products/detail.php?product_id=999

■仕様に関して
ポリエステル素材でありながら、コットンライクな肌触りが特徴の生地を採用。プレーティング編みにより、天竺の目面が綺麗に仕上がった生地です。胸のUMBROロゴは、大文字が特徴のUMBROの90’sロゴを使用。さらにインパクトを出す為に、リフレクター圧着仕様にし、80mmの大きさに拘りました。ここまでのサイズのロゴの使用はUMBROとしても過去に例がありません。サイズ感は身巾にゆとりを持たせたリラックス感のある本コラボレーションだけのオリジナルシルエットです。

■UMBROをセレクトする意味
セレクトショップELIMINATORは、UKの “オリジネーターを重んじる価値観” をバイイングコンセプトに掲げています。ロンドンのクールなUKイメージ、東京のカッティングエッジなスタイリングアイディア、そしてマンチェスターの無骨で硬派な男らしさを融合させることで生まれるELIMINATORスタイルの確立を常に追求しています。

2000年のELIMINATOR発足当時、モッズ、スキンヘッズやパンクスなどから連想されるステレオタイプなUKイメージではない、新たなUKの形として「スポーツブランドをファッションとして成立させているUKストリートスタイル」を紹介する事を目的の一つとしていました。また、そのスポーツがUKの国技とも言えるフットボールが大きなキーになっている事実、その代名詞であるUMBROをチョイスする事はセレクトショップとしての発想の自由度を表明出来る大きなきっかけでもありポイントでもある、と考えています。

さらに、「UMBROを生んだマンチェスターはフットボールのみならず、ミュージックシーンにおいても後世に残るカルチャーを生み出したロックの聖地でもあり、憧れの場所でもある。ブランドという単位ではなく、マンチェスターの精神性的なものを、ここ東京に持ってくる」という考えでオープン当初から取り扱いをスタートし、その後、UMBRO ROCK TEEやMANCHESTER ROCK CITY JACKETなど、ミュージックカルチャーをフィーチャーした企画や、アーティストであるPeter De PotterやTigran Avetisyan、David Carsonを迎え「ART + SPORT + MESSAGE」を体現したスペシャル企画等にて幾度となくコラボレーションしています。UMBROはフットボールブランドにも関わらず、過去にはKim JonesやAitor ThroupなどのデザイナーやPeter Savilleといったグラフィックデザイナーなど、感性の高いクリエーター達とのコラボレーションを発表しています。